水虫は正式には足白癬といい、白癬菌という真菌(かび)による感染症です。成人男性に多いですが、ご家族にうつる場合もありますので、女性やお子さんが感染する場合もあります。
水虫にもタイプがあり、最も多い趾間型(指の間がカサカサむけて、次第にグジュグジュしてくる)、小水疱型(足の裏に小さなみずぶくれ、カサカサができる)、角化型(かかとに多いですが足の裏が固く厚くなる)に分かれます。中には足の爪に白癬菌が入り、爪が厚く白くなる爪白癬を合併する方もいます。白癬菌は足だけでなく、からだ、顔、頭などにも感染することもあります。多くの場合は水虫がもともとあり、水虫を掻いた手で顔など他の場所に触れた場合に起こると考えられています。
白癬菌は目に見えるものではありませんので、足の皮膚をとり、顕微鏡で確認し同定(特定)します。足にカサカサ、みずぶくれができたからといって必ずしも水虫でない場合もあり、ご自身の判断で市販の水虫薬を使用して悪化してしまうこともありますので、なるべくお早めに専門医に相談することをお勧めします。
治療は抗真菌剤の外用(塗り薬)になります。ただし炎症が強かったり細菌感染を合併している場合は、単純に抗真菌剤を外用しても治りませんので、他の薬剤の併用が必要になります。体質、病型、菌の種類などによってはなかなか完治しない場合もありますので、長期間にわたって外用剤を使用することをお勧めしています。また爪白癬、難治性の水虫などは内服薬(飲み薬)を投与します。一昔前の内服薬は肝障害が心配されましたが、現在使用されているものはまず問題ありませんので、ご安心ください。